耳コピのコツ 3: パターンを知る

Submitted by admin on Mon, 06/27/2016 - 19:42

一度しか曲を聴いていないのにその曲に合うコードをすぐに弾ける人、たまにいますよね。あるいはバンドに飛び入り参加して、全く初めての曲に合わせて演奏できる人。どうやったらそんなことができるか、不思議に思ったことはありませんか?

そんな偉業とも思えることの裏には、音楽で使われる「パターン」に関する知識が隠されています。

音楽とはパターンの集まりであるとも言えます。音符は特定の方法に従ってパターン化するとスケールやコードを形成します。1つ1つのコードが集まってパターン化するとコード進行に、コード進行が複数集まると、Aメロやサビなどのパートが構成されます。コード進行のパターンは特にポピュラー音楽でよく使われています。耳コピができるミュージシャンになるためには、フレーズを聞いてすぐに、よく使われるそれらのパターンを認識することができなければなりません。このスキルがあれば、新しい曲を覚える際の大きな近道になりますし、よく知らない曲を弾くことになった時にも、次にどんなコードが来るかを予想できるようになります。

コードパターンを覚えていく最初のステップとしては、一番よく使われるパターンを覚えていくことです。例えばリッチー・ヴァレンスの「ラ・バンバ」と、ビートルズの「ツイスト・アンド・シャウト」を例にとって考えてみましょう。この2つの曲は、最もよく使われるコード進行の1つである、I – IV – V – Vを使っています。なのでこのどちらかの曲のコードが弾ければ、もう一方の曲も同じキーであれば簡単に弾くことができます。このI – IV – V – Vのコード進行はボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」、ビートルズの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」のサビの部分、その他数え切れないほど多くの曲でも使われています。

ではこのことが、知らない曲のコードを聞き分けるのにどう役立つのでしょう?

よく使われるこれらのパターンの音とその曲のキーを知っていれば、そのパターンが出てきたときにすぐにこのローマ数字のコード進行を、その曲のキーに合わせてコード化できるのです。例えば、曲のキーがCであるとしましょう。そしてすでに聞きなれているI - IV - V – Vのパターンが聞こえてきたとします。するとそのパートのコードはC - F - G – Gとなることがすぐにわかります。
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ここで1つおもしろいビデオクリップを紹介しましょう。非常によく使われるコード進行のパターン1つが、どれだけ多くの曲で使われているかを見ることができます。

http://tinyurl.com/2dgw8cd

ビデオに登場するバンドは、ビートルズ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、U2、A-ha、エルトン・ジョン、レディー・ガガなど多くのアーティストの曲を使っています。しかし1つのキーで同じコード進行を使って演奏しているため、それら多くの曲をあたかも1つの同じ曲のように弾いているのです。

おまけのクイズを1つ: ここで使われているコードパターン、何かわかりますか? 
答え(上記の例のようなローマ数字で)がわかった方は steve@thetamusic.com までメールでお知らせくださいね!