五度圏

Submitted by admin on Wed, 04/05/2017 - 08:07
音楽理論はいろいろなパターンから成り立っていますが、そうしたパターンをよく表現したものの一つが『五度圏』(Circle of Fifths)と呼ばれる(四度圏という場合もある)このダイアグラムです。この円はキー、コード、スケールの関係を表しています。円の頂点にはCメジャー(ハ長調)キーが外側に、Aマイナー(イ短調)が内側にあります。♯や♭などの調号はついていません。次に時計回りにひとつ進むとGメジャー(ト長調)キー(内側にはEマイナー、ホ短調)があります。このCからGまでのインターバルは完全5度上がり(もしくは完全4度下がり)、このキーの調号はシャープが一つ付きます。さらに時計回りに進んでみましょう。次はDメジャー(ニ長調)になり、Gメジャー(ト長調)から見て完全5度上になり、シャープは2つになります。パターンがわかってきましたか?この円を時計回りに1つ進むごとに完全5度上がり、シャープが一つずつ増えていきます。 同じように今度は反時計回りを見てみましょう。注意しておきたいのは、逆回りなので今度は完全4度ずつ上がって(もしくは完全5度ずつ下がって)いくことです。C(ハ)からF(ヘ)は完全4度上で、調号としてはフラットが1つ付きます。さらにもう一つ反時計回りに進むとB♭(変ロ)になり、調号はフラットが2つになります。そしてその先も同じルールに従って円は続きます。このようにこの五度圏の円はそれぞれのキーの関係を見事に表現しているのです。2つの調が近ければ近いほど、その調内で共通して使われる音が多いことを示しています。例えばCメジャー(ハ長調)とGメジャー(ト長調)では1音を除いてまったく同じ音で成り立っています。 さらにどの長調でもそのキーが1度の音、トニック(I)になります。そうすると4度の音(IV)は反時計回りのすぐ隣、5度の音(V)は時計回りのすぐ隣にあります。さらに内側の円を見ると、すぐ内側にあるのが短6度(VIm)、そこから見て反時計回りのすぐ隣が短2度(IIm)、時計回りのすぐ隣が短3度(IIIm)になります。例えばCメジャーを例にすると、CがI、FがIV、GがV、その内側のAmがVIm、DmがIIm、EmがIIImになります。このように1度の音の両脇とそのそれぞれの下にある6つのコードが、その調でもっともよく使われるコードになります。 こちらも参照: Wikipedia: 五度圏 ---- 音楽学校生などは、この五度圏はひたすら書き取って覚えるしかなかったのですが、我々はより進化した、そして楽しくこれを覚える方法を考えました。キー・パズルを進めていくにつれて、いろいろなジャンルの曲が5度ずつ円の中を上がりながら演奏されます。このゲームを通してこのパターンと関連性を学習するだけでなく、5度の単位で動くコード進行を潜在意識に染み込ませることができるでしょう。このコード進行はほとんどすべてのジャンルの音楽で最もよく使われるハーモニーを形成します。