ピッチ・メモリー

ミュージシャンは音の情報を記憶として、短期間、長期間ととどめておく能力を培います。そんな音の記憶の中でも基本的なものとしてピッチ・メモリー(音高記憶)というものがあります。簡単な例としては、コーラスグループなどが歌い始める前にピッチパイプで出だしの音を確認する際には、短期間のピッチメモリーを使っています。 さらに、曲がそのキーの1度の音で始まらない場合には、相対音感によって、出だしの音を思い起こし、記憶にとどめます。練習次第で、これらの作業は無意識に行えるようになります。 時には他のパートの演奏を聴きながらも自分のキーを頭に残しておかなければならない場合もあります。あるいは他の楽器で演奏された、または誰かが歌っているメロディーを、自分の楽器のパートに「翻訳」しなければならないこともあります。そのような際には、メロディーで使われている音の情報を区別して、記憶することが求められます。音色に惑わされずに音だけを記憶することは、音の記憶力を高める上での第一歩です。